ミリさんは、まっすぐ日々のできごとを捉えて、臆することなく自分の言葉で表す。「いやだな」と思ったことはそのまま書くし、「うれしいな」と思ったこともそのまま書く。ドキッとする。私は、こういう風に書くとどう思われるかな?と考えてしまうので、そのまっすぐさが眩しい。
カテゴリー: 本のこと
西 加奈子「きりこについて」を読んだ
笑った。読みながら、何度も笑った。それなのに読み終わると、やっぱり何かが浄化されたような感じがして、私はやっぱりこの作家が好きだと思った。
「自意識」とか、「人からどう見られているか」を気にしてしまうとか、西加奈子作品はそういうテーマがすごく多いのだけど、毎回、「そうきたか!」と思う。いろんな人が出てきて面白い。
湊 かなえ「山女日記」を読んだ
湊かなえって、あの「告白」の人だよなあ、「告白」も映画版のテレビCMしか見たことないけど、怖そう。あまり私は好きなタイプじゃないかも。と、思っていた。
たまたま会社の人に文庫の「山女日記」を借りたので読んでみたら、思っていた湊かなえ作品のイメージとだいぶ違った。面白かった。
「バイリンガルニュースMamiの文字おしゃべり」を読んだ
「バイリンガルニュース」というポッドキャストの番組が好きで、数年前からずっと聞いている。バイリンガルニュースは、マミとマイケルのふたりがやっているポッドキャストで、今年で5年目だそうだ。長く続けるってすごい。
私の場合、何かを新しくはじめて、しばらくすると飽きる。飽きっぽいのだ。でも、そうやってしばらく離れてしまって、もう一度戻ってきたときに、前と変わらずにいてくれると、「ああ、いてくれた」と思って、うれしくなる。そうすると、その後はもう離れない。このポッドキャストの番組こそが、それである。私が通勤の電車で続けているのは、NHKの朝のラジオニュースとバイリンガルニュースを聞くことくらいだ。
最初は、英語の勉強のために聞き始めたのだけど、今ではただ単に好きだから聞いている。勉強というより、友達のおしゃべりを聞いている感じ。気楽で、楽しい。
梅原大吾「勝ち続ける意志力」を読んだ
普段はほぼ小説しか読まない。でも最近、今後の自分のこと(主に仕事、何をして生きていくか)をよく考えているので、そのヒントになりそうなものは読むようにしている。これは人からおすすめしてもらったので、早速読んでみた。
西加奈子「うつくしい人」を読んだ
茨木のり子がかっこいい
中学だったか、高校だったか忘れてしまったのだけど、教科書に茨木のり子の「わたしが一番きれいだったとき」という詩が載っていた。
当時、私は詩に興味なんてこれっぽっちもなかったけれど、
この詩と茨木のり子という女性には強く惹かれたのを覚えている。
なんて強い詩なんだろう、なんて強い女性なんだろう。
こんな風に凛とした女性になりたい、と思った。
西加奈子「i(アイ)」を読んだ
久しぶりに「ああ、すばらしい作品に出会った」と思った。西加奈子さんは、「炎上する君」「うつくしい人」がとてもすばらしく(これについてはまた別に記事を書く)、注目していたのだけども、こうきたか。これは、今、読んでほしい作品だ。
角田光代「予定日はジミー・ペイジ」を読んだ
芥川龍之介「藪の中」はすごい
今まで読んだ本の数は、文学部にしてはそんなに多いほうじゃないと思うけれど、芥川龍之介「藪の中」は本当に名作だと思う。
「藪の中」(やぶのなか)は、芥川龍之介の短編小説。(中略)複数の視点から同一の事象を描く内的多元焦点化(ジュネット)の手法がとられ、殺人と強姦という事件をめぐって4人の目撃者と3人の当事者が告白する証言の束として書かれており、それぞれが矛盾し錯綜しているために真相をとらえることが著しく困難になるよう構造化されている。(Wikipediaより)
つまり何が素晴らしいかというと、種明かしをしないところなのだ。4人の目撃者と3人の当事者の証言の内容は皆違う。一体何がほんとうで、何が起こったのか。読者は何を信じれば良いのか最後までわからない。そのために多くの研究がされているが、「真実」はいまだに発見されていない。
今生きているこの世界も、同じだと思う。自分が何を信じるか、その出来事をどう見るか、立ち止まって考えなければ。
「薮の中」は青空文庫で読めます。こちら